ledcannon’s diary

美作古書店

閉塞感の正体 私小説の様なもの

大人と呼ばれる年齢になってから、ずっと抱えている閉塞感。

其の正体が何なのか、考え続けてきた。無論、答えのある問題でもないのだが、其れでも僕は考えるのを辞める事が出来なかった。

こうして、文字にして表す事で一時的に其の閉塞感も消えていたのだが、暫く書き物をする時間も取れず、ノートに箇条書きで色々と書き連ねては悶々とした日々を過ごしていた。

子供の頃に思い描いた未来はどうやら別の世界線で。僕ら今こうして在る世界は社会全体が閉塞しているように感じる。

誰かの歌った曲にも在る通りどうやら暫くクルマも空を飛びそうにないし、自動運転ですら儘ならない世界だ。

子供の頃の僕が今の僕を見たら、どう思うだろうか。僕もクソつまらない大人になってしまっているだろうか。

僕に出来る事って何だろう。僕に出来たかもしれない事って何だろう。ここに来るまでに落としてきたものは何だろう。

今まで出来なかった事が、諦めた夢が堆く積み上がっている。其れがいつの間にか見えていた未来すら遮る様になって、僕は道に迷ったのだろう。

夢や希望、其れらの一つ一つが何だったのかを思い出そうとしても、コンクリートの様にひと塊りになっていて、最早分からない。漠然とした夢や希望の残骸とだけ認識出来る。其れを分解しようとする時間もないし、目も悪くなってしまって、細かい作業も出来なくなってしまった。

此れが今の僕の閉塞感の正体だという事にしておこう。